Wi-Fi 7:マルチリンクオペレーション(MLO)

マルチリンクオペレーションとは何ですか?

マルチリンクオペレーション(MLO)は、Wi-Fi 7に対応するデバイスで、複数のWi-Fi周波数帯とチャネルを使用して、同時にデータの送受信を可能にする技術です。Wi-Fi 7の新機能であるMLOは、Wi-Fiテクノロジー全体において現在も開発・検証が進められています。MLOがWi-Fi 7の機能として進化していく中で、私たちeeroは、この技術を我々のミッションである「最高のつながりやすさ」に、どう活用できるかを常に考えています。

ご留意ください:すべてのWi-Fiデバイスが同じというわけではありません。各デバイスはMLOのような新機能を、そのデバイスの目的に応じて異なる形で利用するように設計されています。一部のデバイスはMLOを遅延を減らす目的で利用し、一方で他のデバイスは帯域を組み合わせることによってスループットの最大化を図ります。
MLOの使い方や、それによりお客様が体験できるメリットは、そのクライアントデバイスによって異なります
MLOは新しい技術であるため、クライアントデバイスのソフトウェアバージョンを最新にすることで、最高の体験を得られるでしょう。

MLOはどのように機能しますか?

過去のWi-Fiの世代では、帯域の種別にかかわらず、デバイスは一度に2.4 GHz, 5 GHz, 6 GHzのいずれか1つにしか接続できませんでした。もしデバイスが2.4 GHzのような遅い帯域に接続すると、デバイスの最大スループットは低下します。そのような体験を改善するため、MLOは複数の周波数で、複数のチャネルを集約します。MLOを活用することで、Wi-Fi 7はデバイスとアクセスポイント間で複数のリンクを介した通信を行うことができます。MLOに対応したWi-Fi 7対応のデバイスは、2.4 GHz, 5 GHz, 6GHz帯を同時に利用することで、スループットを向上させ、遅延を低減し、信頼性を向上させることができます。

MLOは私のネットワークにも適していますか?

ほとんどのケースで、デバイスは最適であると判断した帯域に接続します。MLOが有効な場合、デバイスは一つの周波数に縛られることなく空いている周波数を利用し、混雑しているチャネルを避けることで遅延を低減しながら、通信を行うことができるようになります。MLOは上流の回線がeeroに提供する通信速度を最大限引き出すのには役立ちますが、インターネットサービスプロバイダ(ISP)から提供される速度自体を向上させるものではないことを、理解しておいてください。


MLOを利用するには、Wi-Fi 7対応のルーターとWi-Fi 7対応のデバイスの両方が必要です。デバイスがMLOに対応していない場合、同時に複数の周波数帯へ接続することはできません。

MLOをサポートするデバイスであっても、それぞれのデバイスは違うということを覚えておく必要があります。デバイスによってはMLOが遅延の改善を優先とするものもあれば、スループットの向上を優先としたものもあります。これらの動作は、各デバイスの開発過程で製造元によって決定されるものです。


MLOは6 GHzと直接結びついているものではないため、2つ以上の周波数の電波を発するWi-Fi 7のルーターであれば、複数のリンクを利用することができます。ただし、MLOが有効なネットワーク上に6 GHz帯がある場合、WPA3はすべてのMLOが有効な周波数帯でデフォルトで有効になります。これはネットワーク上の他のすべての周波数にも影響するため、ネットワークではより安全なプロトコルが利用されるようになりますが、WPA3 に対応していないデバイスは、ネットワークに接続できなくなる場合があります。WPA3 とは何ですか?


MLOにはいくつかのモードがあり、どのモードを利用するかはハードウェアや技術的な要求に従いますが、どのモードであってもマルチリンクオペレーションを成立させます。中には、複数のリンクで同時に送受信をおこなうものもあります。同時に使用するチャネルが多いほど消費電力が増加するため、モバイルデバイスによっては消費電力を抑えるために接続するチャネルを制限し、その結果、最大スループットが制限される場合があります。

 

メッシュとMLOはどのように相互機能しますか?

各周波数帯が分かれていないメッシュwifiシステムでは、デバイスが接続するバンドを決める簡単な方法がありません。私たちのTrueMeshテクノロジーによって、eeroはすでに最適なトラフィックを処理するための経路最適化を行っていますが、最終的には各デバイスがどの周波数帯に接続するかを決定します。複数のバンドに同時に接続できるようになることは、デバイスはローミングや接続断の発生を起こさずに、ルーターと複数の経路を用いて通信できるようになることを意味します。eeroはこの新しいオプションを、トラフィック処理に有効な際には活用しています。 

 

私のネットワークでMLOを有効化するにはどうすればいいですか?

MLOを有効化するためには、下記の条件を全て満たしている必要があります:

  • eeroファームウェアバージョン:
    • eero Max 7: v7.7.1
    • eero Outdoor 7, eero 7, eero Pro 7: v7.7.3
  • eeroアプリバージョン:6.50
  • 対応eero製品: 
    • eero Max 7 
    • eero Pro 7
    • eero 7
    • eero Outdoor 7
  • Wi-Fi 7に対応しているデバイス
  • 注記:eero for Business上のネットワークはMLO非対応です。

eeroアプリでMLOを有効化する方法:

  • 設定をタップ
  • ネットワークの設定をタップ
  • 「ワイヤレス」項目内を見る
  • 項目内にある「マルチリンクオペレーション」をタップ
  • トグルをオンにし、有効化
  • ポップアップが表示されるので、次へ進む
    • ポップアップが消えると、ネットワークが再起動されます。約2分間ほどで再起動完了です。

注意:有効化にすると、全てのネットワークが再起動します。WPA3が自動的にオンになる場合があり、一部のレガシーデバイスはMLOネットワークと互換性がない場合があります。レガシーデバイスの接続性に問題があると感じたら、「設定」 > 「ネットワークの設定」 > 「WPA3」をタップし、無効化にしてください。もしあなたのeeroネットワークに、Wi-Fi 7対応とWi-Fi 7非対応のeeroが混在している場合は、最大限の互換性を確保するために、MLOを無効化することをおすすめします。

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